紀平張とは

家業の張りは“萬張”“よろずばり”と読むのですが「すべての」とか「何でも」張り受けたまわりますということです。

100年前、先代が創業した時から「紀平萬張処」という街灯に書かれておりました。

三代目にあたる私も先代からの工程を大切にしており、残念ながら合成繊維は扱っておりませんが、『絹・麻・綿』など天然繊維はほとんどの物を加工することができます

能衣裳・法衣・装束・舞台衣装・着物など1つ1つ使い道によって糊(糊も天然ものです)の調整を行い、ニーズにあった硬さ・柔らかさを出す仕事をしています。

機械工程ではなく、全部手作業で行っています

着物ならば、風合いを大切に絹のよい所を大切に仕上げ能衣裳の中には水衣といって生地をたて糸・よこ糸を寄せて柄をつくり(機械織でないので同じ柄は1つとしてありません)固さを調整するものもあります。

法衣では宗派や製品によって固さはまちまちです。
変わったものでは舞妓さんのかんざしの花びらはペーパータイクに仕上げます。

1つ1つを大切に生地に命をふきこんで仕上げようと毎日打ち込んでおります。『絹・麻・綿』ならトータルで加工させても頂いています。

若い時お召しの着物を地味な色に変えての加工や、柄だけを生かして地色だけ変えたりとかそれぞれお客様と相談しながら一緒に考えさせて頂きます。

また、「着物としてはどうしても着ない」とおっしゃる方にはもう1つの扉『遊プラスOne』へどうぞ